タイトル:AIを使って考えるための全技術「最高の発想」を一瞬で生み出す56の技法
著者:石井力重
出版社:ダイヤモンド社
AIからヒントを得て最後は自分で考え直し自分の頭で調べ直す。この一手間こそがアイデアを本当に自分のものにするための鍵なんです。ですがそのようなコミュニケーションはAIには通用しません。相手は機械ですので言いたいことはっきり言いましょう。はっきり言っても機械なので怒ることはありません。AIの力を借りれば100年先の未来予想も可能なんです。
皆さんどうもこんにちは。いつもご覧いただき誠にありがとうございます。本要約チャンネルのタケミです。今回は石井力重さんが書かれた『AIを使って考えるための全技術 最高の発想を一瞬で生み出す56の技法』をご紹介していきたいと思います。とても勉強になる1冊でしたので、この動画を見てことによって本書いいなと思ってもらえたら概要欄のリンクから是非一度読んでみて欲しいと思います。
それでは本日のお品書きは次の通りです。
1限で「このずるい武器を使えば頭が劇的に良くなって金なんて勝手に稼げる」というテーマについて。
2限で「そのAIの使い方完全間違い!頭がいい人は全員こう使っています」というテーマについて。
3限で「100年後の未来を予想する!最高の発想を一瞬で生み出すAIの裏技3選」について徹底解説していきたいと思います。

それでは早速1限の「このずるい武器を使えば頭が劇的に良くなって金なんて勝手に稼げる」というお話から早速始めてまいりたいと思います。
「このずるい武器を使えば頭が劇的に良くなって金なんて勝手に稼げる」
さて本書はAIを使って仕事や家事など様々なことをガンガン効率よく進めるための技法が具体的に紹介されています。それぞれの情報はAIで実行する際に必要なプロンプトの形でまとめられています。

基本的には目的のプロンプトを使って皆さんの課題に対するアイデアや対処法についてAIに聞いてもらうだけでOKです。
プロンプトを与えることによって出力されるAIの回答というのはいわばスタート地点です。その回答をどう捉えるか、さらに続けて何を真面目に聞くかによってたどり着ける方向性は変わっていきます。

この1限ではまずAIを使って優れたアイデアを導き出す具体的な流れとそのための注意点をお伝えしてまいりたいと思います。
①目的にあったAIサービスを選ぶ
早速1つ目に紹介したい仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方は「目的にあったAIサービスを選ぶ」という方法です。

さてまずはね、AIサービスを立ち上げるところから始まるわけです。利用するのは一般的に対話型AIやチャット型AIと呼ばれているものになります。これは文章であるプロンプトを入力するとAIから返事が出力されるという形でやり取りができるタイプのAIなんです。

この先でご紹介する具体的な技法は特定のAIサービスに限定されず使える汎用的な内容になっています。続々と開発や改良が続いているAIサービスですが、これからご紹介する技法を使いこなすために使えるAIサービスとしてはChatGPTやMicrosoftのCopilot、GoogleのGemini、Perplexityなどを挙げることができるでしょう。
基本的にはこれらのサービスはどれを使ってもいいんですが、それぞれに得意不得意があります。無料版でも実践することができますが、仕事で使うのであれば有料版を推奨したいところです。

ChatGPTやCopilotは生成能力が高いAIです。一方でGeminiやPerplexityといったAIはよく調べた上で回答してくれるタイプのAIになります。

最も有名なChatGPTというのは汎用性が高くクリエイティブな指示もこなしてくれます。検索して回答するモードもありますが、ハルシネーションと呼ばれるAIが勝手に想像して嘘をついてしまうことがよくあるため、そこは要注意です。
ですが、うまく使えば対話を重ねて発想を広げていく可能性を秘めているとも言えるでしょう。

一方でよく調べて回答してくれるAIとして最も使いやすいのはGoogleのGeminiではないでしょうか。最新情報にアクセスしてくれるため、旬の話題について考えるためには非常に便利になっています。またMicrosoftユーザーの方はその中間的な存在であるCopilotを使ってもいいでしょう。クリエイティブな指示への対応や検索に対する比較的厳密な回答など色々な方向性をカバーしてくれます。

まずこれらを踏まえた上で皆さんの目的にあったAIを選んでみて欲しいと思います。
②AIとのやり取りを重ねてアイデアをブラッシュアップする
それではお次に紹介したい、仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方は「AIとのやり取りを重ねてアイデアをブラッシュアップする」という使い方です。

さて、目的にあったAIを選んだら具体的に実際にAIサービスの画面を開いてみましょうか。AIに質問を入力するためのボックスがあります。このボックスにプロンプトを入力していきます。まずはお試しで次のようなプロンプトを書いてみてください。
「様々なジャンルの専門家として〇〇についての具体的な案を考えてください。」

基本的にこのプロンプトはそのままの形で使ってみてください。そして〇〇の部分に皆さんが考えるお題を自由記述で挿入します。ここでは「街から野良猫を減らす」というお題で試してみましょうか。

「様々なジャンルの専門家として街から野良猫を減らす方法について具体的な案を考えてください」とプロンプトを打ちます。
入力を終えたら送信ボタンを押します。

しばらくするとAIから回答が出力されてきます。するとAIは社会学者や動物行動学者など様々な専門家の視点を想定してアイデアを出してくれます。もし自分1人で全ての回答を考えようとしたらかなりの時間と労力がかかりますよね。アイデア発想の十分な経験を積んだ人でも簡単にはいきません。
ですが残念ながら一往復のやり取りだけですぐに素晴らしいアイデアにたどり着けるということは多くありません。

アイデア自体は玉石混淆なことも多いんです。AIはいくら指示文が長くても指示文の中盤あたりの条件をすっぽかしたりします。最初の質問と最後だけに回答したり途中で話題が飛んでしまったりすることもよくあるんです。

価値のあるアイデアにたどり着くコツは3回から4回に分けてやり取りをすること。

例えば7つほどアイデアが欲しいと依頼したのに5つで止まってしまったら、気を取り直して「続きもお願いします」とプロンプトを送信しましょう。回答が大雑把だなと思ったら「もっと具体的にしてください」「抽象的すぎるので細かく記述してください」と重ねていきます。

これは人間同士のやり取りでも全く同じですよね。
ただ、やり取りを重ねるうちにAIが最初の質問条件を忘れてしまうということもあります。そんな時は仕切り直して条件を一度整理してから最初からやり直しましょう。

③仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方
それではお次に紹介したい、仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方は「頓珍漢な回答も受け入れる」という使い方であります。

さて、AIから返ってくる返事には時に頓珍漢なものが含まれることもあります。AIには限界がありませんので回答の幅は非常に広いです。AIが人間を超える日は近いとも言われますが、この幅の広さこそがAIに期待できる部分なんです。
ですが、幅が広いがゆえにダメな回答が出てきてしまうこともあります。これは避けようがありません。大事なのはそれを見た時の人間側の態度なんです。「使える・使えない」といった一見もっともらしい基準で瞬間的に情報を選別してしまうことは、クリエイティビティの観点からは望ましくありません。なぜならばAIが出してくる情報のシャワーそのものがアイデアにつながるヒントになるからなんです。

AIが変なアイデアを出してきたら「それはそれで面白いじゃん」ぐらいの気軽さでさらに発想を膨らませてみてください。

この時に動き始めているのは、AIのアイデアや回答を見た我々人間の頭の中で生まれつつある連想から想像、さらにはクリエイティビティへの連鎖です。これはアイデアを生み出すための基本的な流れなんです。

最初に連想によって物事や概念が結びついて広がりを持ちます。次に想像では連想で得たものを材料にして自由な発想がさらに広がっていきます。そして最後のクリエイティビティの段階で、これまでに想像してきたヒントが具体的なアイデアとして形になっていきます。
AIが提示したアイデアや情報を土台にして人間が連想し豊かな想像力を働かせ、最終的に創造的でクリエイティブな解決策を考え出す。

このやり取りこそが人間とAIが行うべき機械と人間の理想的な共存関係です。

④仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方
それではお次に紹介したい、仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方は「AIの回答をヒントに自分でひらめき直す」という使い方です。

さてAIの回答だけを当てにするのではなく、その回答を見た上で最後は私たち人間がひらめき直す。これは良いアイデアを生み出すだけでなく実現につなげる上でも非常に重要なプロセスとなります。

皆さんはNIH症候群というのを聞いたことがあるでしょうか?NIHというのはNot Invented Hereの略で、日本語に直訳すると「ここで発明されたものではない症候群」という意味になります。

これは他人が持ってきたアイデアの価値を低く見積もってしまうという人間の性質を指しています。皆さんも会社から指示されたアイデアにあまり本気になれなかったなんていう経験はありませんか?アイデア自体が優れていても他人から提案されたものだとどこか雑に扱ってしまう傾向が人間にはあるわけです。この性質がAIが出したアイデアを判断する際に私たちの目を曇らせてしまうのです。
ただしこれには良い側面もあります。NIH症候群を言い換えると「自分が生み出したアイデアであれば自然に大事にできる」ということなんです。自分が考えたからこそ「このアイデアが実現したらどうなるだろう」と自然とワクワクできますよね。そして頑張って形にしようというモチベーションも湧いてくるんです。

このパワーこそが自分が生み出したアイデアだからこそ発揮される具現性に向けた強い推進力になります。

AIが出したアイデアというのはいくら良さそうに見えても所詮は他人からのアイデアです。そしてそれをそのまま拝借するだけでは本気で実現させようという推進力はなかなか生まれないというわけなんですね。

だからこそAIが出したアイデアを素材として使って、そこから一段上げたオリジナルのアイデアを生み出すということがやはり大切になるのです。

AIからヒントを得て最後は自分で考え直し、自分の頭で調べ直す。この一手間こそがアイデアを本当に自分のものにするための鍵なんです。
それではこの辺で1限の内容をまとめておきます。
1限まとめ。 1限では仕事や家事が20倍速で終わる最強のAIの使い方を4つ紹介しました。
- 目的にあったAIサービスを選ぶ。
- AIとやり取りを重ねてアイデアをブラッシュアップする。
- 頓珍漢な回答も受け入れる。
- AIの回答をヒントに自分でひらめき直す。 ということでした。

そのAIの使い方完全間違い!頭がいい人は全員こう使ってます
それでは次、2限の「そのAIの使い方完全間違い!頭がいい人は全員こう使ってます」というテーマについて解説を移ってまいりたいと思います。

さて、AIというのはそもそもコンピュータープログラムであり、良くも悪くも入力された質問文に対して忠実なんです。ろくでもない回答が返ってきてしまう時は私たち人間側の質問が適切でないということがほとんどです。そこでここからは質問の作法についてご紹介したいと思います。これを知っておけばAIとのやり取りはさらに効率化していきます。
①はっきりと具体的に質問する
早速1つ目に紹介したい生成AIの注意点は「はっきりと具体的に質問する」ということです。

さて、対話型AIというぐらいですから、いわゆるおしゃべり口調の文章でもAIはちゃんと答えてくれます。ですが、前提や意図が曖昧なままだと人間なら文脈で理解できる内容がAIには正確に伝わらない場合があります。

例えば「色々な方法を教えてください」とAIに指示したとしましょうか。人間同士の会話であれば文脈を踏まえて「この辺りかな」と推察することができます。ところがAIは「色々と」という言葉に対して極端な案を避けて中間的な内容を想定して回答を出してくることがあります。

その結果出てきた回答に対して「そうじゃないのにな」ともどかしく感じてしまうケースもよくあるでしょう。
これはAIが悪いのではなく、AIへの指示方法や質問の作法を人間側が身につけていないことによる失敗です。改善策は「色々」という風に曖昧にするのではなく、具体的な情報をプラスすることでございます。

例えば「7つ教えてください」とか「その中でも極端な方法が知りたいです」などと条件を付け加えておけば、質問者の意図やイメージをAIが正確に受け取ってくれるんです。

他にも人間同士の会話では相手に明確に言わずこちらの期待する方向に誘導するような言い方をすることがあります。ですがそのようなコミュニケーションはAIには通用しません。相手は機械ですので言いたいことはっきり言いましょう。はっきり言っても機械ですので怒ることはありません。

何か違うなと違和感があればその中身をはっきりと伝えて質問により具体的な情報を追加してみてください。そうすることでAIとのやり取りの精度が確実に上がっていくんです。

②虚偽の回答であるハルシネーションに注意する
それでは次2つ目に紹介したい生成AIの注意点は「虚偽の回答であるハルシネーションに注意する」ということになります。

さてこれはかなり残念なことではあるんですが、AIの回答に出たらめや思い込みが含まれているケースがあります。この現象はハルシネーションと呼ばれています。直訳すると幻覚です。

例えば「〇〇さんの著作を教えてください」とAIに聞いたところ、実際には存在しない著作名を平気で挙げてくることがあります。まさにこれがハルシネーションなんです。他にも歴史の出来事や事実関係についてもっともらしい説明をでっち上げてしまうことがあります。

AIはAIなりに想像力を使って「これで合っているだろう」と思いながら回答しています。ですが、これが仕事などに使われると様々な支障が出てきます。

私達人間側に十分な知識があれば「あれ、この回答おかしいぞ」と気づくことができますよね。ですが、そもそもAIに聞いている内容というのは自分にとって未知の領域であることも多いです。その場合は違和感に気づかずそのまま流してしまうこともあるでしょう。

そこで必ず必要になってくるのが情報の裏取り作業であります。行政の公式サイトや大手企業の公式情報などにあたって一次情報で裏を取るんです。これは一般的なインターネット検索を使えば十分です。

調査レポートのように正確性が強く求められる書類にそのままAIの回答を使用するのは避けた方がいいでしょう。AIはあくまで思考の補助であって、最終確認は人間が行うという意識を持つことが大切なんです。

③守秘義務ルールを徹底する
それでは次3つ目に紹介したい生成AIの注意点は「守秘義務ルールを徹底する」ということであります。

さて、基本的にAIに入力した情報はプラットフォーム側に蓄積されてしまうと考えてください。組織や企業においては研究開発や商品、新規事業開発など守秘義務のある情報ってたくさんありますよね。そうした社内の情報をAIに入力して良いかどうかは企業によって対応が異なります。そのため使用する際は必ず社内規定を確認し、それを遵守してください。

一方で公開されている社会情報やオープンな情報についてルールを守った上でAIに問いかけることは基本的に問題ないと考えられます。例えば自社の競合を題材にして「ライバル企業であるB社が取るべき今後5年間の事業戦略を考えてください」とAIに聞くことは十分にありです。

とはいえAIが参照できるのは基本的にオープンソースになっている情報だけです。当然そのB社も社外に流すことができない秘密の情報をネット上に流しているわけではありません。あくまでオープンな情報をベースに推測になります。

ですが、それでも少なくとも考えるヒントにはなりますし、十分に役立つ場面も多いです。まずはルールを守った上で試してみる価値があるでしょう。
それではこの辺で2限の内容をまとめます。
2限では生成AIの注意点を3つご紹介しています。
- はっきりと具体的に質問すること。
- 虚偽の回答であるハルシネーションに注意すること。
- 守秘義務ルールを徹底すること。 この3つでした。

100年後の未来を予想する!『最高の発想』を一瞬で生み出すAIの裏技3選
それでは次、3限の「100年後の未来を予想する!『最高の発想』を一瞬で生み出すAIの裏技3選」について解説を移っていきたいと思います。

①100年後の未来を予想する
早速1つ目に紹介したい最高の発想を一瞬で生み出すAIの技法は「100年後の未来を予想する」という技法です。

さてアイデアを考えて企画に整えてそれを実行することは未来を作ることほかなりません。

では皆さんはどんな未来を作りたいんでしょうか?激動の21世紀を生き延びるためには未来の予想が欠かせません。大きなイノベーションを起こしたい時、その企画が起点となって社会が変わるとしたらどれくらいのスパンでその変化を想像しているのか、ここが非常に重要なんです。
意欲的なアイデアによるイノベーションは数年で完了するようなものではありません。20年、30年といった長い時間をかけて徐々に社会や人々に変化をもたらすんです。そう考えるとイノベイティブなアイデアを考えるにあたって3年や5年先までの予想で本当に十分でしょうか?いっそ100年先まで見通したアイデアを考えてみてはどうでしょう?
100年先を考えるなんて無理だと感じた方もいると思います。ですが、AIの力を借りれば100年先の未来予想だって可能になります。

5年後や10年後といった比較的近い未来ではなく、地続きでは発想しにくい100年後にあえてAIに想像してもらいます。そしてその100年後の予想から現在まで戻ってくるための補助線を引くんです。「100年後がそうなら、じゃあ50年後はどうなっているのか、さらに10年後は、3年後はどうだろうか」。そんな風に徐々に現時点へと戻ってくる形で近い未来を予想していけばいいんです。一度大きく飛ばしてから引き寄せるという発想方法です。

未来予測には責任を持てないためAIは尻込みしがちです。ですが100年後という壮大な未来予測に対しては比較的素直に答えてくれます。なぜならば100年後の予測というのは誰にとっても検証不能であり曖昧にならざるを得ないからです。そのためAIが避けがちな「間違った真実を伝えること」への縛りが弱くなって自由に出力できるようになるんです。

この時プロンプトには確定的でなくて良いというニュアンスを含めましょう。具体的には「100年後の未来はどんなものだと思いますか」という風に少し曖昧に聞くのがコツなんです。

ではここで試しに読書についての100年後、AIを使って洞察してみましょうか。
インターネットやSNS、そしてAIの登場によって近年あらゆる物事が急速に変化しています。これまで100年、200年と続いてきた習慣も例外ではありません。会社に行かずに働くようになる未来を30年も前の人たちは予測できたでしょうか?これまでもこれからも、そして100年後も変わらないだろうと思える体験ほど未来を予想してみると意外な答えが導かれることがあります。読書がまさしくそれでしょう。
では実際にAIを使って「100年後の読書はどんなものだと思いますか」というプロンプトを打ってみましょう。するとAIはマルチメディア要素を含んだデジタルな読書や、AIアシスタントによってカスタマイズされた読書、さらには脳とコンピューターインターフェースをつなぎ情報が脳に直接送られて即座に理解できるような新しい形の読書などを提案してくれるでしょう。
このようなアイデアを活用することで、出版業界の人や文章を書く仕事をしている人たちはこれからどのようにビジネスを展開していけばいいのかというヒントを得ることができるわけなんです。
②日常的な悩みを具体的な解決策に落とし込む
それでは次2つ目に紹介したい、最高の発想を一瞬で生み出すAIの技法は「日常的な悩みを具体的な解決策に落とし込む」という技法です。

さて、対話型AIというのはまさに皆さん一人一人にとっての専用カウンセラーだと言えるでしょう。そのままでは考えにくい難易度が高い悩みでも抽象度を変えることで考えやすくしてくれるんです。悩みを具体的な解決策に落とし込むためにはあえて抽象化することが有用なことがあります。

ここで鉛筆の例を考えてみましょう。鉛筆の芯が折れやすいという悩みがあるとしましょう。この悩みを出発点にどのように抽象化できるでしょうか?ここでは「そもそも鉛筆は必要なのか」と抽象度を上げて考え直してみます。そうすることで物事の本質に立ち返ることができるんです。
私たちはなぜ鉛筆が必要なんでしょうか?それは情報を記録し、考えを整理するためですよね。ではなぜ鉛筆でなければいけないんでしょうか?他の道具や手段はないんでしょうか?鉛筆から離れて情報を保存し、考えを書き留めるにはどうすれば良いのかを考える。このように悩みを一段抽象化して考えてみるんです。

このアプローチが「抽象化による悩みの捉え直し」です。出発点である悩みはより大きな目的を達成するための一部に過ぎないと捉え直すとも言えます。問題を高い視点で捉えることでこれまで見えなかった解決策が浮かび上がることがあります。

ちょっと少し難しい話になってきたのでこの辺でAIに登場してもらいましょう。この方法はビジネスの悩みだけでなく個人的な悩みにもおすすめなんです。むしろ私たち人間というのはありきたりな悩みほど発想力が縮こまりがちです。そんな時こそAIを使って悩みの抽象化を行って欲しいんです。

では具体的な例としてコロナ禍による売上減少という悩みを抽象化してみましょう。例えば次のようなプロンプトをAIに渡してみてください。
「当社は自動車メーカーです。コロナ禍では一時的に売上が伸びましたが収束後に売上が落ち込んでいます。販売促進策を打っていますが売上低迷は回復する見込みがありません。この悩みを抽象化して魅力的な発想を3つ生成してください」

するとAIは「売上減少」という悩みをより抽象化して別の問題として捉え直してくれます。例えば「特定のターゲット層にアプローチするにはどうしたらいいか」「ブランドの認知度を高めるにはどうしたらいいか」「顧客体験を向上させるにはどうしたらいいか」「社会全体のトレンド変化に対応するにはどうしたらいいか」といったお題を提示してくるでしょう。

このように良いお題が見つかれば解決につながりそうなアイデアも自然と湧いてきます。
漠然とした悩みもAIによって抽象化すれば、私たち人間は解決策を考えることだけに頭を使えるようになります。

またこの方法はビジネスの具体的な問題だけでなく皆さんの人生の悩みにも使えます。
例えば転職を考えてみましょう。以下のプロンプトをAIに投げてみます。
「今の職場に大きな不満はないですが、自分自身の成長を見据えて転職も考えています。自分の中で方向性を出すにはどうしたらいいでしょうか?この悩みをより抽象的なお題に置き換えてください」

こんなプロンプトを投げてみます。するとAIは転職したいという悩みをより細かく抽象化してくれます。「新しい経験を得るにはどうすればいいか」「キャリアアップのための小さな一歩を踏み出すにはどうしたら良いのか」「個人の成長だけでなく社会的な影響も含めて考えるにはどうしたら良いのか」「自己成長とキャリア変革を両立させる戦略は何か」。

こうした様々なお題をAIが提示してくれるでしょう。
このように言葉にならない不安や焦り、モヤモヤを抽象化してみれば、本当に考えたかったことやもっと考えてみるべきことに気づくことができます。

悩みというのはそれ自体が危機であると同時により良い未来を迎えるためのアイデアが次々と生まれるチャンスでもあります。

私たちがなんとなく抱えている悩みの中に、解決すれば未来が変わる分岐点が隠れているかもしれません。そう考えると日常の悩みというのは実は宝の山だということが分かるでしょう。

③大きな社会課題を細分化する
それでは次3つ目に紹介したい最高の発想を一瞬で生み出すAIの基本は「大きな社会課題を細分化する」という技法であります。

さて与える影響の大小はあれども、私たちが考え出すアイデアは私たちが生きるこの社会を良くするためにあると言えるでしょう。ビジネス的な側面が強い課題であったとしても、あるいはプライベートな領域であっても、私たちが直面している課題というのは全て社会課題であると言い換えることもできます。

ソーシャルマーケティングはもちろんのこと、シンプルな販売促進といった行為であっても少し俯瞰すれば環境問題などの社会問題と完全に切り離しては考えにくい時代です。実際営利を追求する企業が社会課題の解決に向けたソリューションやイノベーションを考える場面が現代社会では増えてきていますよね。

これには人々の社会課題への意識が高まっていることも関係しています。
SNSによって社会全体の声が可視化されたこの時代において、便利さに代表される自己利益の追求以上に社会全体への影響を意識する人が増えたんです。自分にとって良いだけでなく、社会にとっても良いという事実が人々の購買や利用の判断基準の1つになりつつあるんです。

つまり営利活動であったとしても、営利活動と社会課題の解決との両立が要求される時代になったとも言えるでしょう。裏を返せば社会課題を解決するアイデアはビジネスとして成立する可能性を持っているということなんです。営利と社会性の両立の重要性は今後ますます高まっていくことでしょう。

社会課題というのは様々な要素や人が絡み合っていることが多いものです。課題がもたらす影響の範囲も複雑ですし、課題そのものを理解するだけでも時間がかかります。この高いハードルをAIを使って皆さんは超えていただきたいと思います。

ある社会課題をできるだけ網羅的に理解するために、具体的な内容やそれに苦しんでいる人たち、本質的な原因、さらには課題を放置した場合に新たに生まれてくる問題までをAIに整理して分析してもらいます。

これは自社が公的な領域でビジネスをしていて地域を含めて社会との関連性が強い場合には非常に有効な情報になります。行政課題に近いような社会性の強いテーマを考える際にもぴったりです。

さらにこれは日常的な学習にも使うことができます。何か新しいことを学ぶ際の基礎として、まずはAIが出してきた情報を使って全体像をざっと学ぶという使い方もとてもおすすめです。
またこれは直接的には社会課題との関係性を感じにくい人にも是非使っていただきたい技法なんです。近年話題になっている社会課題について頭の中で解決策を考えてみるだけでも良いアイデアが生まれることがあります。社会課題というのは特定の地域やプレイヤーだけでは解決できない大きな問題であることがほとんどなんです。逆に言うと誰でもアイデアを考えることができて、改善することで多くの人に喜びをもたらすことができる分野でもあります。課題を分析し、細分化し、整理できた先には新たなチャンスが生まれます。まずは気軽に実践してみましょう。
では具体的に「インフラの老朽化」という社会課題を考えてみましょうか。
社会インフラと聞くと土木や建築の話だと決めつけがちです。ですが、その奥にある本質や派生する問題を知ることで多様なビジネスとの接点を発見できるかもしれません。そこでAIに次のようなプロンプトを投げてみましょう。
「社会インフラが老朽化していくという社会課題について、具体的な内容と苦しんでいる人たち、本質的な原因、そして課題を放置した場合に新たに生まれてくる問題を教えてください」
このプロンプトを投げればAIは社会インフラの老朽化という課題について、具体例として道路や橋の劣化、水道や下水道システムの老朽化、電力網の老朽化などを挙げてくるでしょう。またそれに苦しむ人たちとして住民や企業、行政といった存在を示してくれるはずです。本質的な原因としては長期的な投資不足や人口減少に伴う税収の減少などを挙げてくるかもしれません。さらに課題を放置した場合に生まれる問題として、安全リスクの増大や経済的な損失、環境問題の悪化などを示してくれるでしょう。
このようにAIはインフラの老朽化という大きな問題をいくつかの具体的な要素に分解して整理してくれます。めちゃくちゃ分かりやすくなります。
社会インフラの老朽化というあまりにも大きすぎるテーマは、それ自体では解決策を考えにくいものなんです。ですが、AIが問題を細分化してくれたおかげで、どのようにアプローチすればいいのかを具体的に私たちは考えられるようになるんです。
またここで言う社会課題というのはインフラの老朽化のような具体的な問題だけではありません。社会全体の考え方や価値観、思想のようなテーマについてもAIと一緒に考えることができます。
例えばですが「タイパの追求」という社会的な傾向について分析してみるのはどうでしょうか?タイパというのはタイムパフォーマンスの略で、この言葉が広がり始めたのは2020年頃からだと言われています。もちろんタイパの追求には良い面もあります。ですが一方でこの言葉に対して違和感や生き苦しさを感じている人も多いですよね。
そこで先ほどと同じようにAIに「行き過ぎた効率化の追求」という社会課題について噛み砕いて説明してもらいましょう。すると労働環境の悪化や個人のプライバシー侵害、精神的な負担の増大など様々な具体例を挙げてくるはずです。この大きくて抽象的な社会問題を具体的な課題に落とし込んでいくことで初めて解決策を見出しやすくなるんです。
さらにここから一歩踏み込むためにAIに次のように聞いてみましょう。
「この課題を分析する上でさらに知っておくべきことは何でしょうか?」
するとAIはこの課題をさらに深く理解するための視点として歴史的な背景や経済的な観点などを提示してくれるかもしれません。例えば産業革命以降の効率化の流れや、IT革命が社会に与えた影響などを論じてくれるでしょう。また経済的な視点ではコスト削減へのプレッシャーやグローバル市場での競争による圧力、利益追求と投資家の期待といった外部からの要因についても触れてくるかもしれません。
このように見ていくと、解決のアイデアが生まれそうな課題が次々と浮かび上がってきますよね。こうした課題群に対して自分自身でさらにアイデアを深めていく、こういった使い方こそがAIを活用する上で非常に便利で効果的な方法なんです。
それでは3限の内容をまとめます。
3限では最高の発想を一瞬で生み出すAIの技法について合計3つご紹介しています。
- 100年後の未来を予想する。
- 日常的な悩みを具体的な解決策に落とし込む。
- 大きな社会問題を細分化する。 ということでした。
本日は以上です。この動画が良かったら高評価ボタンとチャンネル登録どうぞよろしくお願いします。また他にも役立つチャンネルをやっておりますので概要欄のリンクからチェックしてみてください。今画面に出ている最新動画、おすすめ動画もチェックしてみてください。本日はご清聴ありがとうございました。