努力が続かない。
そう感じているあなたに、最初に1つだけ質問させてください。
あなたは今まで、何回「今度こそ本気でやろう」と決意しましたか?
毎年1月に立てた目標が、2月には消えていた。
動画を見てモチベーションが上がっても、翌朝には元通りになる。
仕事、副業、英語、筋トレ。
始めては止まり、また始めては止まる。
ジムの会費だけ払い続けて、3ヶ月も行っていない。
朝活を始めようと目覚ましを早めにセットしたのに、結局二度寝する。
SNSで有益な投稿を見て情報発信を始めたのに、1週間後にはまた同じ日常に戻っている。
そうして、続けられない自分を何度も見るうちに、いつしかこう考えるようになる。
「自分は意志が弱い」
「自分には続ける才能がない」
「努力できる人と、努力できない人がいて、自分は後者なんだ」と。
でも、1つだけ考えてみてください。
もし、努力できない原因が、あなたの意志の弱さではなかったとしたら。
もし、続かない理由が「脳の使い方」にあったとしたら。
断言します。
努力が続かない原因は、意志の弱さでも、才能の差でもありません。
原因は、たった1つです。
あなたの脳の「報酬回路」が、間違った場所に接続されているからです。
もう少し正確に言うと、脳のどこにドーパミンを出す回路がつながっているか、その一点だけの違いです。
ほとんどの人は、努力の先にある「報酬」にドーパミン回路がつながっています。
テストでいい点数が取れたら嬉しい。
痩せたらモテる。
稼げたら自由になれる。
だから頑張る。
一見すると、正しい動機づけのように見えます。
しかし、この構造こそが努力を苦痛に変え、やがて努力が継続できなくなる根本的な原因です。
意志力を振り絞っても、モチベーション動画を見ても、結局続かない。
それは、この構造そのものが変わっていないからです。
逆に言えば、この構造さえ変えてしまえば、努力の感じ方そのものが変わります。
これは、スタンフォード大学の神経科学者アンドリュー・ヒューバマン博士が、ある男との対談で語った話です。
その男の名は、デイビッド・ゴギンズ。
幼少期は家庭内暴力の中で育ち、20代には体重136kgとなり、生きる希望すら持てない状態にありました。
そこから努力によって這い上がり、元アメリカ海軍特殊部隊ネイビーシールズの隊員となり、24時間での懸垂回数でギネス記録を樹立。
50歳になった今も、毎朝4時から過酷なトレーニングを続けている男です。
そしてヒューバマン博士は、こうも言っています。
デイビッドのような人間は、脳の「ある部位」が人より発達している可能性がある。
しかも、その部位は生まれつき決まるものではなく、後からでも鍛えることができる、と。
つまり、努力を継続できる、いわば「努力脳」は、後天的に作ることができるということです。
今日この動画では、意志に頼らなくても努力が自然と続く脳を作るための、科学的に裏付けられた3つの重要な要素をお伝えします。
これは、単なる精神論でも根性論でもありません。
あなたの脳の仕組みを理解し、その仕組みを味方につける方法です。
この動画を最後まで見た人と、そうでない人では、これから先の「努力との向き合い方」が本質から変わるでしょう。
今まで苦痛でしかなかった行動が、脳にとって自然なものへと変わっていく。
そして、それは一時的なモチベーションではなく、脳の構造的な変化です。
つまり、一度変わると元に戻りにくい。
本気で努力脳を手に入れて、圧倒的な結果を出したい人だけ、この先に進んでください。
それでは、本題に入っていきます。
第1章 報酬回路の罠 / なぜ努力は続かないのか
まず1つ質問させてください。
こんな経験はないでしょうか?
朝、目覚ましが鳴る。
「今日こそ早起きして勉強しよう」と決めていたのに、気づけばスマホを手に取り、SNSを開いて30分が溶けていた。
仕事から帰ってきて、副業の作業に取りかかろうとする。
それなのに、なぜかYouTubeを開いてしまう。
「1本だけ」と思っていたのに、気づけば動画を3本見ていて、もうやる気がなくなっている。
ソファーに座った瞬間、「今日は疲れているし、明日でいいか」と思ってしまう。
そして翌日も、まったく同じ言い訳をしている。
資格の勉強を始めたのに、1週間で参考書を開かなくなった。
「副業で月5万円稼ぐ」と決めたのに、最初の1ヶ月で成果が出ず、「自分には向いていなかった」と結論づけてしまう。
これらはすべて、あなたの意志が弱いから起きているのではありません。
脳の報酬回路が、無意識のうちにあなたの努力を阻害しているからです。
どういうことなのか。
1つの実験を例に説明します。
かつてスタンフォード大学で、幼稚園の子どもたちを対象にした、ある有名な研究が行われました。
その子どもたちは、誰に言われるでもなく、毎日自発的に絵を描いていました。
楽しいから描く。
それだけの純粋な動機です。
そこで研究者たちは、ある日から子どもたちに「ご褒美」を与え始めました。
絵を描いたら、金色のシールがもらえる。
子どもたちは喜び、さらに絵を描くようになりました。
ところが数週間後。
研究者たちがそのご褒美をやめると、驚くべきことが起きました。
子どもたちが自発的に絵を描く頻度が、ご褒美を与える前よりも大幅に減少したのです。
もともとは「楽しいから描いていた」はずなのに、その意欲が消えてしまった。
なぜ、こんなことが起きるのでしょうか。
その答えは、ドーパミンの仕組みにあります。
ドーパミンとは、脳内の神経伝達物質で、意欲や快感と深く関わっています。
何かを達成したときや、報酬を得たときに分泌され、「またやりたい」という気持ちを生み出します。
しかし問題は、外部から報酬が与えられた瞬間に、ドーパミンが分泌されるという点です。
脳はその活動の意味を、「報酬のためにやること」として書き換えてしまいます。
「絵を描くことが楽しいからやる」ではなく、「シールをもらうためにやる」へと書き換えられてしまう。
そして報酬がなくなったとき、脳はこう判断します。
「ご褒美がないなら、やる意味がない」これを心理学では「アンダーマイニング効果」と呼びます。
内側から湧いていた動機が、外側から与えられた報酬によって失われてしまう現象です。
もちろん、これは子どもに限った話ではありません。
趣味で始めたイラストが、依頼を受けるようになった途端に、描くことが嫌になった。
好きで始めた料理が、毎日の義務になった途端に、つまらなくなった。
楽しくて始めたブログが、PVを気にし始めた瞬間に更新できなくなった。
すべて同じ構造です。
ここで一度、自分自身のことを振り返ってみてください。
「稼げるようになったら副業を頑張れる」
「結果が出たらモチベーションが上がる」
「痩せてきたら楽しくなるはず」
もしそう感じているなら、あなたの脳も同じ構造に陥っている可能性があります。
報酬が来ることを前提に努力している。だから報酬が得られないと、脳はその行動を止めてしまう。
そして、こういう状態にも心当たりはありませんか?
以前は楽しかった勉強や仕事が、今では義務にしか感じられなくなった。
コーヒーやエナジードリンクがないと集中できない。
給料日だけを楽しみに働き、仕事そのものには何の充実感も感じられない。
こうした状態に心当たりがあるなら、それは脳が外側の刺激なしではドーパミンを出しにくくなっている状態かもしれません。
ご褒美や結果という外部報酬を求めるほど、努力そのものが苦しくなっていく。
これが、「頑張ろうとすればするほど続かなくなる」という逆説的なメカニズムです。
では、努力が続く人と続かない人の決定的な違いは何なのでしょうか。
答えはシンプルです。
努力が続く人は、努力の先にある報酬ではなく、「努力している最中」にドーパミンを出しています。
結果に向かう「過程そのもの」に快感を感じる回路ができている。
そしてヒューバマン博士は、これを「成長マインドセット」と結びつけて説明しています。
キャロル・ドゥエック教授が提唱した概念で、目標の達成だけではなく、そこへ向かうプロセスそのものに価値を置く思考です。
この思考を持つ人は、結果がすぐに出なくても、そこで止まりません。
なぜなら、努力していること自体が、すでに報酬になっているからです。
とはいえ、正直に言います。
これは、「そう考えましょう」と言われて、すぐにできることではありません。
ヒューバマン自身も大学時代、机から立ち上がりたくなる気持ちを必死に抑えながら勉強を続けていたと話しています。
最初は苦痛だった。
しかし続けているうちに、努力の最中にドーパミンが分泌されるようになっていったと言います。
つまり、これは「脳回路の書き換え」です。
すぐに変わるわけではありません。
正しい方法を繰り返すことで、脳の回路が少しずつ変わっていく。
「報酬が先にある構造」から、
「努力そのものが報酬になる構造」へ。
この書き換えを実現するための具体的な方法が、3つあります。
ここから1つずつ解き明かしていきます。
第2章 意志力の正体 / aMCCという脳の筋肉
なぜ人は、そもそも楽な方へ逃げてしまうのでしょうか。
前章では、脳の報酬回路の問題を見てきました。
しかし、それだけでは説明できないことがあります。
例えば、
やるべきだと頭では分かっているのに、体が動かない。
「明日やろう」と先延ばしにする自分を止められない。
布団の中で「あと5分だけ」と思った瞬間、もう起き上がれなくなる。
こういうとき、多くの人は必ず自分を責めます。
「意志が弱い」
「根性がない」
そう結論づけて、「明日こそは」と自分に言い聞かせる。
しかし、その「明日」もまた同じことの繰り返しになる。
この負けパターンに、心当たりはありませんか?
実はこれ、性格の問題ではありません。
あなたの脳の中にある、ある部位が深く関係しています。
その部位の名を「aMCC」といいます。
聞き慣れない名前ですが、役割はとてもシンプルです。
aMCCとは、脳の中にある、「面倒なことや嫌なことに立ち向かう」ことに関係する領域です。
このaMCCが発達している人は、避けたいことを前にしても行動しやすい。
困難な目標にも向かい続けられる。
苦しい局面でも踏ん張ることができる。
一方、このaMCCが十分に働いていないとどうなるか。
少し面倒に感じただけで手が止まる。
すぐに楽な方へ逃げたくなる。
本来ならすぐに終わることでさえ、
「今日はいいか」と先送りしてしまう。
これらを、単純に「意志が弱いから」と片づける必要はないのです。
ここで、あなたに1つ問いかけます。
今までの人生で、「自分は意志が弱い」と感じた瞬間を思い出してみてください。
朝起きられなかった日。
勉強が続かなかった時期。
副業を諦めた瞬間。
そのとき、あなたは自分の性格のせいだと思っていたはずです。
でも、それは性格だけの問題ではなかったのかもしれません。
脳のaMCCが、まだ十分に鍛えられていなかっただけかもしれない。
そう考えると、見え方が変わってきませんか?
今まで自分を責めてきた分だけ、それを希望に変えることができます。
なぜなら、性格を短期間で大きく変えることは難しくても、脳は経験によって変化していくからです。
ヒューバマン博士は、デイビッド・ゴギンズについて、「おそらくaMCCが人より発達しているのではないか」という趣旨の発言をしています。
先ほど紹介した、どん底の状態から這い上がった男は、過酷なことに向き合い続ける中で、aMCCを後天的に鍛えてきたのではないか。
そう考えることができます。
つまり、この「意志力」に関わる領域は、遺伝だけですべてが決まるものではなく、後天的に変化させていける可能性があるということです。
では、どうすればこの領域を鍛えることができるのでしょうか。
答えは、拍子抜けするほどシンプルです。
「やりたくないことを、淡々とやる」
ただ、それだけです。
もう少し正確に言うと、「少し不快に感じるけれど、やるべきことを確実にやる」ということです。
実際にヒューバマン博士も、次のような例を挙げています。
運動量を増やしたり、減量のために食べたいものを我慢したりする。
そういう、
「やりたくないことを、あえてやる」
ときに、この領域が活動するという話です。
ただし、ここには重要な条件が2つあります。
1つ目は、それが「自分にとって本当にやりたくないこと」であること。
例えば、アイスバスが大好きな人が冷水に入ったとしても、「嫌なことに立ち向かう」という意味では刺激が弱くなります。
しかし、寒いことが嫌いな人が冷水に飛び込むなら、それは本人にとって明確な不快感への挑戦になります。
私自身、毎朝コールドシャワーを浴びていますが、始めた当初は本当に苦痛でした。
シャワーの前に立つだけで、体が固まる。
それでも浴びた後には、
「嫌なことから逃げなかった」
という感覚が残る。
1日の始まりを「小さな勝利」からスタートすることで、その後のタスクにも集中して取り組みやすくなる。
2つ目は、慣れてきたら少しずつ負荷を上げることです。
「もう楽勝だ」と感じる状態で同じことだけを繰り返していては、挑戦としての意味が薄れていきます。
毎朝のコールドシャワーに慣れてきたら、次は朝に5分だけ、苦手な瞑想を取り入れてみる。
それにも慣れてきたら、次は1時間だけ、その日一番大事なタスクに向き合ってみる。
「少し嫌だけど、やれなくはない」
そのラインを常に少しずつ更新し続けることが大切です。
aMCCについては、体重管理や運動、加齢などとの関係を調べた研究もあります。
そして、ここで1つ伝えておきたいことがあります。
今、仕事がつらい人。
しんどい環境の中でも、なんとかやり続けている人。
理不尽さを感じる状況の中でも踏ん張っている人。
そういう人は、見方を変えれば、気づかないうちに「不快な状況に向き合う力」を鍛えてきたとも言えます。
もちろん、「つらい環境に耐え続けろ」という話ではありません。
逃げるべき環境や、離れた方がいい環境もあります。
ただ、あなたが今まで感じてきた苦しさや、それでも行動してきた経験は、決して無駄ではありません。
では、具体的に何をすればいいのか。
一番簡単な方法は、朝のルーティンに1つだけ、
「少し避けたいこと」
を入れることです。
コールドシャワーでもいい。
外に出て散歩するでもいい。
瞑想を取り入れてみるでもいい。
大事なのは、何をやるかではありません。
「やりたくないことを、やり切った」
という事実です。
1日の始まりに、やりたくないことを1つやり切る。
すると脳は、その日のタスクに対して、「あの嫌なことができたんだから、これくらいできる」と捉えやすくなります。
朝の小さな勝利が、午前中の仕事の質を変え、午後の集中力を変え、夜の自己評価まで変えていく。
逆に、朝から心地いいことばかりしていると、脳はそれを当たり前の基準として設定します。
その状態で少しでも面倒なタスクに直面すると、脳は強いブレーキをかけやすくなる。
だからこそ、今日から朝に1つだけ、「やりたくないけれど、やること」を決めてください。
最初は、朝に散歩するだけでも十分です。
その小さな一歩が、あなたの意志力を少しずつ強くしていきます。
しかし、ここで1つ疑問が浮かぶはずです。
避けていることに向き合う必要があるのは分かった。
でも、その痛みや苦痛は、これから先もずっと続くのか。
毎日、歯を食いしばって生きるしかないのか。
ここから話は、もう一段深くなります。
次の章では、同じ努力でも「苦痛の感じ方」が大きく変わる方法を見ていきます。
第3章 痛みの再定義 / 苦痛を快感に変える
aMCCを鍛える方法は分かった。
やりたくないことをやり続ければ、意志力は強くなる。
でも、正直こう思いませんか?
「この先も、ずっと苦しいままなのか?」
「できることなら、もっと楽に乗り越えたい」
と。
ここからが、この動画の核心です。
実は脳は、痛みがある状況の中でも、ドーパミンを出すことができます。
ドーパミンと聞くと、多くの人は「快楽物質」というイメージを持つかもしれません。
おいしいものを食べたとき。
褒められたとき。
欲しかったものを手に入れたとき。
しかし脳科学の研究から見えてくるのは、もう少し複雑な仕組みです。
同じ状況であっても、それを本人がどう受け取るかによって、脳の反応は変わります。
例えば、同じランニングでも、「寒い、眠い、やめたい」と思いながら走っている人と、
「この一歩一歩が、自分を鍛えている」と意識して走っている人では、その体験の意味づけが違います。
同じ距離。
同じスピード。
同じ気温。
それでも、本人がその状況をどう解釈しているかによって、努力に対する感じ方は変わってきます。
これは、努力するあらゆる場面に当てはまります。
同じ筋トレをしていても、ただ苦しさに耐えている人と、「この痛みが自分を成長させている」と捉えている人とでは、その行為が持つ意味は違います。
同じ残業でも、「上司に強制されている」と感じている人と、
「この経験を自分のスキルアップにつなげる」と考える人では、受け止め方が変わる。
同じ副業の作業をしていても、「全然稼げない」と思いながら作業する人と、「この記事1本が、自分のスキルを積み上げている」と捉えている人では、努力の意味が違ってきます。
勉強でも、仕事でも、副業でも、どんな努力でもこの構造は同じです。
その違いを生み出しているのは、
「その努力をどう捉えるか」
という一点です。
では、どうすればその解釈を変えられるのでしょうか。
必要なのは、「痛みの正体」を正確に認識することです。
私たちの脳や身体の反応は、物事の受け取り方によって変わります。
例えば筋トレで限界まで追い込んでいるとき、
「この痛みは、筋繊維に刺激を与え、より強い筋肉を作るために必要なものだ」
「この1回をやり切れば、昨日の自分を超えられる」
そう捉える。
すると、その痛みは単なる苦痛ではなく、
「前に進んでいる証拠」
へと意味が変わります。
努力は、ただつらいものではなく、前に進んでいる実感を伴うものへと変わっていく。
そしてヒューバマン博士は、努力している最中のセルフトークについても触れています。
最もストレスを感じる瞬間に、
「これはかなりしんどい。でも、この苦しさがあるからこそ、この先に達成感が生まれる」
と自分に言い聞かせる。
さらに、もう1つ重要な言葉があります。
「私は、自分の意志でこれを選んだ」
という感覚です。
誰かにやらされているのではない。
自分で選んでやっている。
この「自分で選んだ」という感覚が、同じ行為に対する受け止め方を変えます。
つまり、努力を始めるときに意識すべきことは1つです。
「やらされている」を、「自分で選んでいる」に変換すること。
仕事で面倒な会議があるなら、
「仕方なく出る」
と考えるのではなく、
「ここで一言発することが、自分の価値を上げる経験になる」
と捉え直してみる。
この小さな認識の転換だけでも、同じ時間の意味は変わります。
そしてデイビッド・ゴギンズは、この原理を自ら体現しています。
彼は、金や成功のためだけに走っているわけではない。
すでに経済的な成功を手にしていても、それでも走り続ける。
なぜなら、自分自身の意志力を磨き続けるためです。
誰も見ていなくても。
誰からも評価されなくても。
自分が決めたことを、自分のためにやり続ける。
彼にとっては、苦しいことに向き合う行為そのものが、価値あるものになっているのです。
これは、単なる才能や根性だけではありません。
長い年月をかけて、努力や苦痛に対する捉え方を作り変えてきた結果だとも考えられます。
私たちも、物事の捉え方を変えることで、後天的に「努力できる状態」を作っていくことができます。
ただ、最初からこの感覚をつかむのは難しいかもしれません。
私自身も、この感覚をつかむまでに1ヶ月ほどかかりました。
だからこそ、まず「小さな成功体験」を1つ作ることです。
副業を頑張った結果、初めて収益が発生した。
筋トレを続けた結果、扱える重量がほんの少し増えた。
勉強を続けた結果、以前は分からなかった問題が解けるようになった。
この、「やれば変わる」という成功体験が1つあるだけで、脳は努力と成長を結びつけやすくなります。
そして一度結びつくと、努力するたびに、「これは成長につながっている」と判断できるようになる。
これが、「苦痛を成長の実感に変える思考回路」の作り方です。
一度この回路ができれば、努力は少しずつ習慣に変わっていきます。
やらないと落ち着かない。
気づけば、やることが当たり前になっている。
そんな状態が自然と生まれてきます。
第4章 作業興奮の科学 / 1ミリ動け
ここまでで、aMCCを鍛える考え方と、苦痛の捉え方を変える仕組みについて理解できたかと思います。
しかし最後に、もう1つだけ超えなければならない壁が残っています。
それは、
「最初の一歩が踏み出せない」
という壁です。
多くの人が変われない理由は、ここにあります。
そして、この壁を超えるための答えは、ある1つの考え方に集約されます。
「やる気は、行動の前には来ない。行動の後に来る」
ということです。
ここで正直に聞かせてください。
今、この動画を見ながら、心のどこかでこう思っていませんか?
「よし、明日からやろう」
と。
もしそう思っているなら、すでに脳の罠にはまりかけています。
正しい順番は逆です。
まず動く。
👇️
すると脳が反応する。
👇️
その後で、やる気が生まれてくる。
一般に「作業興奮」と呼ばれる考え方があります。
最初に動作から入ることで脳にスイッチが入り、集中力や意欲が後から湧いてくるという考え方です。
「勉強したいから勉強する」
のではなく、
「勉強し始めるから、だんだん勉強に集中できる」
「筋トレしたいからジムに行く」
のではなく、
「ジムに行ったから、筋トレする気になる」
という順番です。
きっとあなたにも、経験があるはずです。
やる前は、あれほど面倒だった。
それなのに、いざ始めてみると、気づけば1時間経っていた。
掃除する気はなかったのに、1ヶ所だけ手をつけたら、結局全部片づけていた。
この、「始めた瞬間に、そのまま続けられた」という感覚です。
では、この仕組みをどう使うのか。
ここが前の章で話した内容と大きく違うポイントです。
前章では、苦痛に向き合う力を鍛える話をしました。
この章では、「そもそも動き出すための技術」について話します。
鍵は、「始めるハードルを極限まで下げること」です。
脳はできるだけエネルギーを節約しようとするため、難しそうなことや負荷の高そうなことほど、後回しにしようとします。
「今日は1時間勉強する」
と決めた瞬間、脳はその負荷を先回りして想像し、「大変そうだ」と感じてしまう。
これが、「やろうと思っているのに、なぜか動けない」という状態につながります。
だからこそ、最初の一歩を極限まで小さくする。
勉強なら、「まずノートを開く」
筋トレなら、「まずウェアに着替える」
副業なら、「まずパソコンの電源を入れる」
ランニングなら、「まず靴を履く」
それだけでいいのです。
それすら面倒なら、私も取り入れている方法ですが、タイマーを1分にセットしてください。
そして、「その1分だけはやる」と決める。
その一歩を踏み出した瞬間に、行動は始まります。
デイビッド・ゴギンズも、「とにかく始めること」の重要性を語っています。
たった1分でもいい。
始めてしまえば、不思議と続くことがある。
最初から完璧である必要はありません。
100%を目指した瞬間に、脳はその重さに圧倒されて動けなくなります。
まずは最低限の一歩だけを決めて、それだけをやる。
すると、そのまま次の行動へ進める可能性が高くなります。
そして、この「小さく始める」を毎日繰り返していると、やがて1つの転換点が訪れます。
「やることが当たり前になり、やらない方が落ち着かなくなる」瞬間です。
歯磨きをしない日に感じる気持ち悪さと同じです。
筋トレをした日より、筋トレをしなかった日の方が気分が悪くなる。
勉強した日より、勉強しなかった日の方が、むしろ落ち着かない。
この状態まで来たら、努力はもう、「無理にやるもの」ではなくなっています。
朝起きて歯を磨くのに、「今日も歯を磨くぞ!」と毎日気合いを入れる人はいません。
それと同じ感覚で、勉強も筋トレも副業も、自然にこなせるようになっていく。
それが「習慣化」の到達点です。
そして、その習慣化への最初のドアを開けるのが、「今日の1mmの行動」です。
いかがでしたでしょうか。
ここまで、努力が自然と続く脳を作るための、3つの重要な考え方について話してきました。
最後に、今日学んだ3つのピースをまとめます。
まとめ
1つ目は、「aMCCを鍛えること」です。
やりたくないこと。
不快に感じること。
少し避けたくなること。
そうしたものに、少しずつ向き合っていく。
これを繰り返すことで、「嫌なことから逃げずに行動する力」を鍛えていきます。
2つ目は、「痛みや苦しさの意味を変えること」です。
脳は、同じ状況であっても、本人の捉え方によってその体験の意味を変えます。
努力している瞬間に、「この苦しさには意味がある」
「この一歩が、自分を成長させている」と認識し直す。
そうすることで、努力そのものを価値あるものとして捉えられるようになります。
3つ目は、「やる気を待たず、まず1mmだけ動くこと」です。
やる気が出るまで待たない。
ハードルを極限まで下げて、最初の一歩を踏み出す。
ノートを開くだけ。
靴を履くだけ。
パソコンを起動するだけ。
1分だけ取り組むだけ。
その小さな行動から、次の行動につなげていく。
以上の3つが、あなたの脳を「努力できる状態」へ近づけていく重要なピースです。
不快なことに向き合う習慣が、自分の意志力を鍛える。
意志力が鍛えられると、不快感への耐性が少しずつ高まる。
耐性が高まると、努力に対する捉え方が変わる。
捉え方が変われば、痛みや苦しさを、「成長している証拠」として感じられるようになる。
そして、その状態で1mmだけ動けば、さらに行動が続きやすくなる。
最初は重かった歯車が、少しずつ軽くなり、やがて自力で回り始める。
この3つの歯車が噛み合ったとき、努力は、「無理にやるもの」ではなくなります。
「やらずにはいられない」という状態が、少しずつ自然に生まれてくる。
人間は、自分が本当はどれだけのことができるのかを分かっていない。
そして彼は、自身の著書の中でこう書いています。
人間は、自分が持っているポテンシャルの40%しか使っていない。
残りの60%は、手つかずのまま眠り続けている。
この言葉を聞いて、あなたはどう感じましたか?
「悔しい」と思った人は、すでに変わり始めています。
「そうかもしれない」と思った人も同じです。
今日、この動画を最後まで見たということは、あなたはすでに動き始めています。
それは小さな一歩かもしれません。
しかし、間違いなく確かな一歩です。
やることは、たった1つで十分です。
明日の朝、自分が少し避けたいと思っていることを1つだけやってみてください。
朝に散歩する。
コールドシャワーを浴びる。
腕立て伏せを10回する。
何でも構いません。
大切なのは、「やりたくないけれど、やる」と決めたことを実際にやり切ることです。
その1つの行動が、あなたのaMCCを育て始めます。
そして、その小さな習慣が積み重なった先には、自分でも信じられないような変化が待っています。
1年後のあなたが、
「あの日、動いてくれてありがとう」
と言える未来を選ぶのか。
それとも、
「なぜ、あの日動かなかったんだ」
と後悔する未来を選ぶのか。
その答えは、今日のたった1つの行動で決まります。
未来を大きく変えるために、最初から大きなことをする必要はありません。
必要なのは、今日できる小さな一歩を踏み出すことです。
そして、その一歩を明日も、その次の日も積み重ねていく。
最初は本当に小さな行動でも、積み重なれば、やがて大きな変化につながっていきます。
この動画が少しでも役に立ったと感じたら、高評価とチャンネル登録をお願いします。
そして、今日から取り入れたいことや、目指したい理想の自分があれば、ぜひコメントで教えてください。
「朝に散歩する」
「毎日10分だけ勉強する」
「副業の作業を1分だけでも始める」
そんな小さな目標でも構いません。
言葉にすることで、自分自身への宣言にもなります。
一緒に少しずつ行動を積み重ねながら、この人生という旅を最高のものにしていきましょう。
それでは、次の動画でお待ちしています。